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着物着たいけど、着て行くとこ無いし。

判る。判ります。洋服のショップの店員さんが言うところの「ちょっとしたパーティなんかにも」と同じですよね。
ちょっとしたパーティなんかいかねえよ。っていう(笑)

でもそれなら普段着ればいいじゃないか。
だって考えてみれば着物って、昭和の始めまで日本人の普段着でもあったんですよ。当たり前に着ていたものです。例えば浴衣は夏の夜の普段着です。
普段に着て何が悪い。

そうは言っても家にいる時はユ×クロスウェットが基本の私にとって、お家にいるときも着物というのはまあありませんがね(練習するのに着てそのままということはありますが)。
私にとって、着物はワンピースです。気軽なお出かけ着です(私は普段スカートも履きません)。

ちょっと洒落て行きたい時、友人との食事でもなんでも、電車に乗って出かけるような時が着物を着る時です。
それでも出不精の私には多くて一ヶ月に三度着るかどうかということろですが(笑)
同じく着物を着る友人とは「着物を着る為のお出かけ」という機会を持つこともありますが、だからと言って凄いところに行くわけではありません。映画とか食事とか花見とか(笑)

着物でランチってのも、なかなかいいもんですよ。

・・・・・・・・・・・・でも着物って難しそうだし。って今思いませんでしたか?(笑)

着方もさることながら、色々決まりがあるんじゃないのー?って。
答えはノンノンノンですよ!(え)

少し考えてみると判るんですが、洋服と違って、着物ってどれも形が同じなんです。衿の形が少々、袖の長さが少々。せいぜいそれぐらいの違いしかありません。なので浴衣が着られれば、着られます。

それに今でこそ成人式や、結婚式、あるいはお葬式のイメージで、どうしても「礼装」のイメージの強い着物ですが、マナーというのはあるでしょうが、決まりなどは無いと思っていいと思います。

着物だからって難しく考える必要は何もないんです。それなのに、どうして難しいような風に思ってしまうんでしょうね?


多分それが「格」ってものです。

着物の格って聞いたことありませんか?格の高いものを礼装に、格の低いものを普段着にするんですが。
どうしてそんな、格なんてものが生まれたのか。私は着物が普段着だった頃の名残だって思っています。
礼装に適した着物は概ね一目見れば判るようになっています。例えば紋がついているとか。
当然値段は関係ありません。
だって洋服でも、いくら高いヴィンテージジーンズだって、結婚式には履いていかないでしょう?

ところが着物を着なくなってしまって、その一目で判るほどの違いを判断する知識を、たくさんの人が失ってしまったんですね。
例えば・・・・ファミレス程度なら、小紋でいいけれど、ホテルランチならちょっと気張って洒落紋の入った色無地で気持ち格を上げていこうかしらなんてもんなんですが、ほら意味不明ですよね?(笑)
この意味不明ぶりが多分着物を余計難しく考えさせるんだと思います。

その癖あちこちで、こういうところにはこんな着物を着ましょう。こんなところにはこの着物はダメです。なんて聞きかじるもんだから、余計わからなくなっちゃうんですよね。でも少し覚えてしまえばそう難しいものではありません。格について簡単に説明しているので、もし興味ある方はこちらの記事をドウゾ→

それに、格なんてものは相手様に礼を失しない為に、こうした方がいいよっていう、あくまでもマナーとして存在するものだと捉えてください。
洋服の時でもお友達とランチに行く時、ファミレスとホテルでは、自然に少し選ぶ服が変ってくるでしょう?その程度の感じです。

そもそも格なんて着物で結婚式やら葬式に出るときだけ考えればいいことです。(言いすぎ 笑)
いや実際普段に格を考えないといけないことなんて早々無いです。
ホテルでランチっつったって、着物ってだけで結構気張ってるように見えるんですから(笑)格としては完全普段着の小紋でも十分だと思いますよ。
余程マナーを大切にしないといけないとこに行くのならともかく、振袖でマクドナルドに入っちゃいけないとかそんなこともありませんから、普段着なら好きに着ればいいです。

それに、着物の決まりって、どんどん変ってきてるんですよ。それに地方によって違ったりもします。

だって織りの着物より、染めの着物の方が格が高いって一般に言われています。織りの着物は礼装にはならないとも言われます。でも最近は織りの着物の訪問着も出てきたりしてるんです。呉服屋さんの陰謀で(笑)

着物が普段着ではなくなって、まだ100年も経ちません。今着物は変ろうとしている最中なんだと思います。これからまた新しい決まりが出来るかもしれません。

つまり今はとてもラッキーな年代なんですよ。状態のいい昔着物を着ることもできれば、モダンな現代モノを着ることもできる。決まりは気にせず着ることも、反対に決まりにそった着方だって出来る。

あまり難しく考えず、とりあえず着てみて欲しいなと思います。着慣れてくれば、着るものひとつで格や、季節を表現できる、そんな難しさも面白さとして感じて頂けるんじゃないかと思います。
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